マインドを整える

「得意」の自己認識は大体ズレている説

テリコ

誰でもそうなんですが「私これ得意!」と言えてしまうことって、大抵仕事にはならないなと感じていたりします。笑

もしかすると「耳が痛い…」という人もいっぱいいるかもしれませんが、大事なお話なのでぜひ最後まで読んでみてください!

\この内容を音声で聴きたい方はこちら↓/


そもそもプロは「得意です」と言わない

これは私の持論ですが、自分で得意だと思っていることの自己認識って、大体間違ってるんじゃないかと思うんです。

私これが得意なんです~!

と言えてしまう時点で、もうプロレベルじゃない証拠かなと。
実際わたしはデザイナーですが「私デザイン得意なんですよ」とは口が裂けても言いません。
おそらくこれはどんな職業でも一緒だと思います。

営業さんだったら「私、営業得意なんですよね」なんてわざわざ言わないだろうし、
カメラマンさんも「私、写真撮るの得意なんですよ」とはわざわざ言いませんよね。
メイクさんであれば「私、メイクが得意なんです」とか言わないし、なんなら…言えない

なぜかというと、プロの世界に身を置いていたら、得意って話じゃなくて、これはもう天才でしょ…みたいな人がゴロゴロいるわけです。
つまり、プロであればあるほど、上には上がいるということがすごくよくわかるようになってしまうからこそ、得意だなんて、プロの現場では……言えない!

得意=素人のなかではちょっと上手レベル

もちろん私自身も「これが得意なんです」って言うときはあります。

テリコ

意外と歌が得意なんですよ〜

とかね。
これはもちろんプロレベルには足元にもおよばないとわかった上で言ってます。
つまり、「得意」というのは素人のなかではちょっと上手い方だよって意味合いですよね。

なので、例えば私がチームで何か仕事をするときに、

私これ得意なんです!

みたいな感じで言われると、実は内心めちゃくちゃ警戒しています…。(笑)
今回のブログ、厳しいですね。でも本当にそうだから自戒の念も込めて!

本当に得意なことの見つけ方

最近、「得意を仕事にしよう」というフレーズをよく聞きます。
確かに、本当に得意なことを仕事にするのが良いと思う。

だけど、「私これ結構得意かも」って認識できることは、先ほどもお話したように、仕事レベルとして考えると大体間違っていることが多い。
じゃあどうしたら本当に得意なことが見つかるかというと、自分では当たり前にやっていることに目を向けると良いと思います。

けれど、これが難しい。当たり前にやってることなので、当たり前すぎて得意だとは気づかない。

なので人から

・本当にこれがうまいよね
・○○さんってこれが得意だよね!
・本当に上手だからお願いしたい!

なんて言われ続けていることを思い出してみるのがおすすめです。

ちなみに、私の場合は「文章を書くこと」がそれにあたります。
昔から文章を書くことは好きだったんですが、得意だと思ったことは一度もありませんでした。
人よりも上手いとかどうこうなんて考えず、もうただただ自分の思ったことを書くのが好きなだけ。
むしろ、文章が好きだからこそ、作家さんやライターさんの文章には本当に追いつけないなとは感じていました。

じゃあいつ認識したのかというと、発信を始めてからです。

日々発信するわけだから、もうひたすら書いて書いて書いて書いて書いて…いるうちに、人から褒めていただける機会が増えてきました。

なんならデザインよりも言葉のほうが得意なんじゃないですか?

なんて言われるくらい周りから褒めていただいて初めて「あれ?もしかして私、文章が少し得意な分野だったりする…?」と自覚が出てきました。
それでもいまだに、自信は無いし、得意とは言いませんけどね。

本当に得意な人は謙遜する

ちなみに、なぜ人間はさして得意ではないレベルが高くないものに限って、「私これが得意なんです」と言いたくなってしまうかというと…ちゃんとした実験結果があるそうです。

どういうものかというと、実験においてまずは対象者全体を下記の3グループに分けます。

  1. 〇〇が全然得意じゃない。むしろ苦手レベルの人
  2. 〇〇のレベルが普通の人
  3. 〇〇に関してはプロレベルの人

次に、それぞれのグループの人に「自分はその○○に対して、得意または能力があると思いますか?」という質問をすると、「割と得意である」と答えるのが一番多いのは、普通レベルの人なんだそうです。

この実験からもわかりますが、レベルの高い人たちというのは、レベルが高いがゆえに、客観視もできるんですよね。だからこそ謙遜する。

だけど、「中の上」つまり普通レベルぐらいの人たちは、もっと上のレベルがあるということを認知できないんです。

テリコ

私はこの実験結果を、勝手に【中の上理論】と呼んでます。笑

「得意」にあぐらをかいたら成長は止まる

色々と耳が痛い話をしてきましたが、私自身、自分の仕事においてあれやこれやと色んな能力を必要とされるところがあるので、得意だと感じてしまうことは、より注意深くなるようにしています。

もし「私これ結構得意かもな~」なんて自覚しちゃった日には、

テリコ

調子乗ってるんじゃないよ!得意と思ったら終わりだぞ!?もうそれ以上伸びないからな!

と、自分に喝を入れています。(笑)

ということで今回は、自戒の念も込めて「得意の自己認識は大体ズレている」ということをお話しさせていただきました。
自己認識の「得意」ではなくて、当たり前すぎて気づきにくい「得意」を自覚的に伸ばしていきましょう!

いろは講座2023