ブランドの作り方

ブランディングが上手くいかない3つのギャップ

テリコ

ブランディングという言葉は、ここ数年で本当に浸透したと感じます。
昔はブランド=高級なもの、見た目のものなどと思われがちでした。

そういう誤解は一部にはまだあるかもしれませんが、
だんだんと解消されてきているんじゃないかと思います。
その反面、ブランドをとても難しく捉えすぎていると感じることもよくあります。

そこで今回は「ブランディングが上手くいかない3つのギャップとその解決方法」をお伝えします。

\この内容を音声で聴きたい方はこちら↓/

ブランディングデザイナーから見たブランドとは?

私は、1人の人間がいたら、その人自身のブランドはすでに完成していると思っています。
その人の人生や発言などの中に、すでにその人らしさがあると思うんですよね。

一貫性みたいなものがあるから皆がその人に違和感を感じないように、
存在そのものがちぐはぐな人はいないんです。

ブランディングもそのままでいけば違和感なく出来上がるはずなのに、
無理に作ろうとしたり、飾ろうとしたり、隠そうとしたりするから、
変なギャップができて上手くいかなくなってしまう。

なのでここからは、ブランディングがなかなか上手くいかない人にありがちな
ギャップのパターンと解決方法について、私なりの考えをお届けしますね。

上手くいかない3つのギャップはこれ。

なかなかブランディングが上手くいかない、浸透していかない、完成しない、
主な原因はこの3つ。

  1. 言うことややることがコロコロ変わる。
  2. 言ってることとやってることが違っている。
  3. 見た目と中身に違和感があるギャップがある。

この3つに共通しているのは、「本人は意図していなくても周りから見たら違和感がある」ということです。
「何か変、ギャップがある」ということが、ブランディングにはすごく大敵なんです。

テリコ

一つずつ解決方法も、説明していきますね。

①言うことややることがコロコロ変わる

この解決方法は自分の軸をしっかり自覚することが第一優先です。
まず、企業と個人事業主とではブランディングに対する考え方が違います。

個人事業主にとってのブランディングは、自分のあり方や届けたいメッセージを、
変に飾ったり歪曲したりせず真っ直ぐに届けるための手段。

なので、そもそものあり方とメッセージが自分の中でぶれた状態であれば、
当然それを形にすることも難しくなってきます。

時々、この状態でも「ブランディングがしたいんです」と
無理やり外見の部分を固めてしまう人がいます。
確かに外側を固めたら中身も固まってくることもあるので一概に悪いとは言いません。

でも、多くの場合は、先に外側を作ってしまうと中身が固まってきたときに
「あれ?これは違う」となりがち。
なので、コロコロ変わってしまう時は、
もしかするとブランディングするタイミングではないのかもしれません。

ちなみに、私の主宰している「ブランド発掘プロジェクト(ブラプロ)」での
「中身を固める」というのは、何か後付けで盛ったり飾ったりして、
その人の方向性を固めてしまうことではありません。

なぜなら、もともとみなさん軸となるものをすでに持っているからです。
10代の若い人であれば自分自身がまだ形成されきっていないこともありますが、
私のところに来る方々は30代、40代、50代の方が多い。
それぞれしっかりとした我の強さを心の奥に持っている。

ブラプロではそれを発掘して「自分で気づいてないかもしれないけど、
あなたの軸はこれじゃない?」
という部分を見つける作業にかなり力を入れてます。

②言っていることとやっていることが違う

例えば、こんな発信見かけませんか?

“優しく寄り添う心理カウンセリング”を売っている人が、
発信で「月商7桁いきました!」と報告して、
みんなでピースした写真を撮っていたり、贅沢な旅行に行ったりと
「こんなことしました、私ハッピーです!」みたいな発言をしているのは、あるあるです。

テリコ

「あなたの職業はなんですか?」とつっこみたくなる。

SNS界隈では普通に見慣れた光景になっていますが、冷静に考えるとおかしいんですよね。
現実社会で考えたら、看護師さんが「コロナで出勤日が増えて大儲けです!」と言っているのと同じなわけです。

あなたは贅沢三昧して幸せかもしれないけど、そのお金は一体誰から来たものなのか…。

別に「お金を稼いだら粛々とおとなしくしていなさい」というわけではありません。
ただ、ビジネスのための発信をしているのであれば、そこのギャップはちょっとおかしいと気づかないと、どこかおかしなブランディングになってしまうんですよね。

言っていることとやっていることが違ってしまうと、ブランドを作って固めようと思ってもなかなか難しい。

だからこそ、一貫性が必要なんです。

③見た目と中身に違和感があるギャップがある

悪気も下心もなく、信念を持ってきちんとビジネスをやろうと思っているけれども、
見た目に関するところが本当に苦手で、どうしてもそこにギャップが生まれてしまう。

でも自分ではどうしようもない。
これは本当にもったいないと思うんです。

見た目と中身のギャップを埋める一番手っ取り早い解決方法は、
プロに依頼しちゃうこと

デザイナーやカメラマンは、本来そういう目に見えないようなものを
どう視覚化するかに長けているプロなので、格段に上手いんですよね。

素人がどんなに頑張っても追いつかないような技術を持っているので、
やりたいことも信念も何もかもをきちんと持っていて自分の仕事に集中したい人は、
デザイナーなどのプロに依頼しちゃうのが早い。

それでもビジュアルまで含めて自分でやりたいという場合は、
まず見た目と中身の違和感に敏感になることが大事

見た目と中身の違和感とは?具体的に考えてみる。

例えば、すごく元気いっぱいな人の代表は誰かと考えると、
私の中ではフワちゃんみたいなイメージなんですけど、
フワちゃんみたいな元気いっぱいの人が、
全身黒づくめの格好をしていたら違和感ないですか?

見た目と中身にギャップが生じてしまっている人の多くは、
違いが分からないわけじゃないんです。

ただ、どこをどう比較していいのかが分からなくて混乱しているから、
どうしていいか分からなくなる。

まずは、自分が一体どういう特徴を持ち、どういう雰囲気を持っているのか、
端から見るとどんなイメージなのかを言語化する。

自分という統一されたはずのものを表現したうちのどこにギャップがあるのかを、
端から一つ一つチェックしてギャップを無くし、全体に統一感を持たせていく
これだけでブランディングは相当固まっていくし、周りにも伝わりやすくなります。

ブランディングって難しいけど難しくない!?

ブランディングは難しいと思われるかもしれないけれど、
要は間違い探しなんだと思ってもらえたらいいです。

いかに全体を統一させるか。それだけの話。

ブランディングが上手くいかない人の多くは、何かしらギャップを抱えているんです。
端から見たら「何かおかしい」と違和感を感じるギャップを抱えているので、
そこをいかに埋めていくかを考えていったらいいんじゃないかな。

ABOUT ME
クロハテリハ
ブランドエディター・グラフィックデザイナーです。 2016年にフリー転身。主に個人事業主のビジュアルを含めたブランド作りのお手伝いしてます。人の【変】な部分が大好物。普通の人なんて一人もいないし、みんな自分が変だって気付けばいいのにと思ってます。ウイスキー好きさんも大歓迎。
いろは講座2024(記事下部CTA)

“個”を活かして働きたい、全てのビジネスパーソンへ向けて、ブランド作りの「いろは」を動画講座にまとめました。前後半で概要からノウハウまでを把握できる、ブランド入門に必要な基礎知識の決定版です。(スライド枚数250ページ・約90分)

ブランドとは何か?という基本から始まり、ビジネスパーソンにブランディングが必要な理由や、9割の人がつまずくポイントなど、基礎知識についてお伝えします。

後編 LINE

具体的に、個人のビジネスパーソンがブランド作りをしていくための手順を、ブランディングをした人の実例を交えながら解説していきます。