日頃から個人事業主さんを見ていて、売れる人と売れない人の差は、マーケット感覚があるかないかの違いだと感じています。
なかなか掴みづらいこの感覚を、手っ取り早く育てるオススメの方法を今日はお話したいと思います。
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マーケット感覚とは
ちょっと前まで浸透していなかった”マーケティング”という言葉ですら、ここ数年で割と浸透してきた気がします。
マーケティングとは物を販売するための活動や施策全体のことですが、マーケット感覚はそれとは似て非なるものです。
- どれだけ市場やお客様の考えていることを先回りして創造できる力
- お客様が考えていること、お客様が求めていることに対する想像力
こういうものを、マーケット感覚と呼びます。
つまりは、どれだけ相手の立場に立って考えられるか?ってところですね。
そして日頃から個人事業主さんを数々見させていただいていると、売れる人と売れない人の差は、完全にこのマーケット感覚の有無にあるなと感じるんです。
マーケット感覚がある人の発信は、お客様の求めるものを先回りして、”こういうのが欲しいんだよね?”というものを差し出せるため、簡単に売れるんです。
一方、マーケット感覚が育っていない人は、お客様が何を求めているかという視点ではなく、私が今何にハマっているか、何を伝えたいかという、自分都合で話を進めてしまいがちです。
それだとお客様には届きにくいし、刺さりにくいんですよね。
マーケット感覚を育てる方法
マーケット感覚が大事なんだとわかっていただいたところで、ぜひその感覚を育ててほしいんですが、
何せマーケット感覚とは概念であり感覚なので、掴みづらいです。
まず第一歩としてできることは、自分が物を買うときや、街中で”これいいな”と思ったときに、なぜそれを良いと思ったのか、世の中はどのようにお客様の心を掴んでいるのかに注目してみること。
それを日々観察、分析、地道に積み重ねることで、マーケット感覚は鍛えられます。
そう、地道です。時間がかかります。
……なんですが!
もっと手っ取り早くマーケット感覚を育てる方法を見つけてしまいました!
それが今日のタイトルにもある「屋台の出店」です。
旦那の地元(茨城北部)のお祭りで、コロッケを売った経験から、これすんごいマーケット感覚鍛えられちゃうじゃん!て気づいちゃったもんで。
冗談じゃなく、本気で良かったのでおすすめしたい。笑
屋台の出店がオススメな理由
その1:お客様の反応を見てその場で売り方を調整できる
何が良かったかというと、商売の基本中の基本なんですが、お客様の顔や反応を見て、こちらの売り方をその場で調整できることです。
Web集客の場合でも、お客様が何を求めているのか、自分の商品を見てどう反応しているかを観察しなきゃいけないんですが、Web上では相手の顔が全然見えないのですごく難しいんですよね。
だけどお祭りだとお客様が目の前で話しているのが聞こえるから、非常に分かりやすい。
例えば、”コロッケ持って帰って食べたい”、”今日の晩ご飯のおかずにしよっか”なんて言ってる人がいたとしたら、
なるほどそういう需要もあるのねと察知して、単品売りしていたものを5個パックで割引にするとかね。
ちなみに我らの屋台は、初日はコロッケだけ売ってたんですが、客層を見ていると若い人が多かったので、2日目はヤンニョムチキンを販売してみることにしました。
そしたらやっぱり若い子は買ってくれるんだけど、年配の方は誰も食いつかない。
そこで、”ヤンニョムチキン”とだけ書いていたメニューに、”韓国発甘辛から揚げ”と書いたんですよね。
すると、たったひと言足しただけで、すぐに飛ぶように売れたんです。
年代によって、ヤンニョムチキンという言葉が分からなくても、韓国風の唐揚げだと伝えれば、ちょっとピリ辛の唐揚げなのかなと想像がついて手が出しやすいんだなということも分かります。
そういうトライアンドエラーをお客様のレスポンスを見て素早くやり取りできるというのがすごく面白いし、このレスポンスを感じ取る力が、まさにマーケット感覚なんです。
その2:ライバルのリサーチがしやすい
2つ目は、ライバルのリサーチがしやすいことです。
お祭りでは、全員白いテントを1ブースずつ割り当てられて、朝8時から一斉に設営して、9時にはスタートでした。
これがWeb上だと、自分と同じフェーズの人がどこにいるのかが見えにくいし、数年先が想像しにくかったりするから、他者のリサーチは大事なんだけど難しい。
だけど、お祭りの屋台出店となると、全員条件が一緒で、よーいドン!と開始しするためリサーチが容易です。
”スイーツ系は意外と少ないんだな”
”多分東京だったらコーヒーが売れるけど、ここら辺だとコーヒーより緑茶が売れるんだな”
”もし来年出るならば、こういうふうにしたらうちの1人勝ちだな”
とかね。
その3:値付けの感覚を養える
3つ目が、値付けの感覚が身につくことです。
今回のお祭りで販売したのは、とろけるチーズを入れたコロッケだったんですが、ただのコロッケだとお惣菜屋さんで100円もしないですよね。
お祭りだとちょっと特殊で、通常の倍、例えば200円ぐらいでも売れるんですけど…200円だとたくさん売れたとしても…大した売り上げにはなりません。
そこで、少しでも付加価値をつけて金額を上げるために、チーズを入れて300円で販売したら、結構売れたものの今度は手間がすごくかかりました。
前日に家族総出で夜鍋して、コロッケにチーズを入れて成形し続けたんですけどね…だからといって1個500円にしたら、
コロッケひとつでそれは高すぎるというのは、ほとんどの人が想像つくのかなと。
けれどこれがWebで扱う無形の商品になると、急にマーケット感覚がなくなって、
”私がこれだけ手間をかけたんだから高くてもいいでしょ”という感じで値付けをしてしまうケースがよくあります。
でもコロッケ同様、自分がどれだけ手間ひまをかけたかは、お客様には正直関係ないんですよね。
”お客様が得られるものは何なのか?”という価値の部分に焦点を合わせた金額をつけることができないと、売れるものも売れません。
コロッケの場合の付加価値は、チーズであって、家族総出で夜鍋したことではないんですよね。
屋台やフリマで練習してみよう
お客様の顔も、ライバルの顔も見えないWeb上で、マーケット感覚を身につけるのは難しいです。
対して、屋台のように現場でお客様の反応を見られれば、試行錯誤できることはいっぱいあります。
とはいえお祭りに屋台を出店する機会はあまりないと思うので、笑
フリマとかでもいいと思うんですよね。
まずは有形のものを顔を見ながら売ってみることで、練習をしてみてください!