起業初期に誰もが持ちやすい失敗への恐怖心。
私も「失敗怖い」と思っているつもりでした、つい最近まで。
でも、あることがきっかけで、
起業してからは失敗を恐れていない自分がいることに気がついたんです。
今日は失敗が怖くて一歩を踏み出せない方に向けて、
失敗が怖くない「私」の頭の中についてお話します。
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実は、昔は失敗が怖かった。
先日、「テリコさんは失敗をどういうふうに捉えてるんですか?」と聞かれまして。
どう捉えているかを改めて考えてみると、
仕事に限っては失敗を失敗と捉えることは少ないかもな…と気づいたんですよね。
あんまり、失敗というものに恐怖感や不安感がない。
でも昔を思い起こすと、独立してすぐの頃は本当に失敗が怖かったよな…。
なのに何がどうして、こんなに失敗というものが私の辞書の中から消え失せてしまったのだろうかと、ふと疑問に思いまして。
その理由を探ってみました。
会社員にとっての「失敗の定義」を考えてみる。
会社員時代だった頃を思い出すと、当時の失敗と言えば明確に【損失】のことでした。
例えば、
「クライアントに失礼なことをしてしまい、契約を切られてしまった」としたら。
依頼が来なくなりお金が入らなくなる→会社に迷惑をかける→失敗。
「会社に【損失】が生まれれば失敗である」という明確な基準があったように思います。
会社に勤めていると、実際に損失が出ても自分のお給料は何も変わらないけれど、
それを丸々被るのは会社なわけです。
自分でリカバーできていたり、誰かのフォローのおかげでお金に損失が生まれなければ、
大きな失敗ではないと思っていたような気がします。
起業してから、失敗のイメージが変化した。
起業している今、お金の損失が生まれることが失敗なのかと考えると、
そこは根本的に感覚が違うってことに気づいたんです。
もしお金の損失が出たとしても、今は誰にも迷惑をかけることがないので、
自分の収入が減ること(損失)=失敗には結びつかない。
むしろ「痛いけどいいお勉強代になったな〜」くらいの感じ。(額にもよるけどね)
それよりも怖いのは、クライアントの期待に応えられなくてがっかりさせてしまうことが、
今の私にとっては一番の失敗に結びつくんですよね。
じゃあ失敗しない(=クライアントの期待に応える)ためにどうするかというと、
基本的に応えられる範囲の仕事しか受けない。
それって消極的とかネガティブな選択に見えるかもしれない。
でも、どんなに私が個人的にやってみたい仕事だったり、
チャレンジしてみたい仕事の話をいただいたとしても、
それで私が何かしくじったら、その結果被害を被るのは、
どうしたってクライアント自身なんですよね。
そう考えると「もしかしたら奇跡的にうまくいくかもしれないからやってみます」みたいな、
自分のギャンブルにお客様を巻き込むような仕事のやり方はダメで、
できないことは断らなきゃいけないわけですよ。
その結果、この仕事はできる、何かあってもリカバーできるぞ!と思える仕事しか受けないから、そもそも失敗することがほとんどなくなるんですよね。
起業初期の失敗に対する恐怖感には理由がある。
とは言え、起業初期の失敗に対する怖さはやはりお金と切り離せないところも。
Web集客やWeb業界では、成功するためには投資が必要とよく耳にします。
そのせいか、言われた言葉の字面だけを読み取って、
「お金をいっぱいつぎ込まないとリターンもないのか、じゃあ投資しよう」という感じで、
失敗したら立ち直れないほどの金額をぶっこんじゃう人が結構多い。
そうやって、これは投資だから…と、
自分の支払い能力を上回るような金額を注ぎ込んでしまうのも、
失敗が怖くなる一つの原因なんじゃないかなと。
「この金額を回収できなかったらもう終わりだ」とか
「家族や旦那さんにも捨てられちゃう」みたいな金額を注ぎ込むというのは、
それはもはや投資じゃなくてギャンブル。
当たるか当たらないかわからないものにお金をつぎ込んで、
当たり外れにドキドキハラハラして気分の抑揚を楽しむのがギャンブルなわけですよ。
そう考えるとクライアントに迷惑はかけていなくても、
失敗したらどうしようと不安にはなるのも当然ですよね。
失敗が怖くない私の頭の中。
ここまでの話をまとめると…
失敗しそうな仕事はそもそも引き受けない、ギャンブルになりそうな投資もしない。
じゃあ、私はいつも安全なことしかやってないのかと言ったら、
そんなことはありません。
不安だけどやってみるかと成長痛を伴うチャレンジはいつもしています。
チャレンジする中で、思うように進まなかったり上手くいかないことも、
もちろん不安になることだってあります。
ただ、その不安は見たことがない未来への不安であり、失敗に対する不安ではない。
そして、もし失敗したとしても自分でリカバーしているか、
次はこうしようと思うための材料として捉えているので失敗と感じていないんです。
よく言われる「失敗を失敗のまま終わらせるから失敗になる」は正にそう。
失敗したから駄目な人間だと終わらせてしまえば、
それは本当にただの失敗であり、人生の挫折になってしまう。
でも次はこうしてみようと、行動と改善を繰り返しているうちに必ず成功します。
そしたら失敗した経験も成功した経験へと変わりますよね。
この、最終的に失敗した気持ちのまま終わらせないというのが、
私が失敗が怖くない理由なのかなと思っています。
失敗が怖くて前に進めない人へ。
失敗を過剰に怖がる人の多くは、
自分の人格と失敗した事実を切り分けて考えていないように思います。
私ももちろん失敗することもあるけれど、
だからといって私という人間が駄目な人間なわけではない。
失敗って、単に起こってしまった事実。
もちろん、凄いズルをしたり、自分がやらなきゃいけないことを
何ヶ月も放置させての失敗だとしたら、
「駄目な人間だなぁ〜」と反省しないといけない時もあるかもしれない。
けれど、一生懸命やったけど失敗してしまったことに関しては、
選択肢をちょっと間違えてしまっただけで、誰にでもあること。
私の人格とは関係ないところだと思っています。
だから、過剰に自分を責めない。
よって、失敗しても怖くない。
前に踏み出すことの恐怖心を消すポイントは、
失敗は失敗、自分の人格を否定することと切り分けて考えるというのも大事かなと。
「失敗が多くて動けないんです」という方に少しでも参考になったら嬉しいです。