自分の活かし方

人との比較は悪いことばかりじゃない。

テリコ

人と比べることに嫌悪感を感じる人が多いなと感じますが、
私は悪いことばかりじゃないと思っています。

今回は、人との比較は悪いことばかりじゃない理由と、
比較の必要性についてお話ししていきます。

\この内容を音声で聴きたい方はこちら↓/

人と比べることに対する感覚の違い。

そもそも、なぜこの話をしようと思ったのかというと、
stand.fmで配信しているヘンテコレクション【オトログ】で
いただいたコメントがきっかけでした。

以前、stand.fmで配信した【地頭のいい人が見ている世界】で、
私が「頭がいいな」と感じたスタッフについてお話ししたんですね。
そしたら、

リスナー

得意不得意なんだろうなと思いました。
彼女の得意なところがおそらくテリコさんには敵わない部分だったので、頭がいいと感じたんでしょうね。

というお声をいただいたんです。

でも、
「地頭がすごくいいな。その点で比べたら、私は彼女ほど地頭は良くないな。」
とは思ったけど、だからと言って「敵わない」なんて想像もしなかったんですよね。

【優劣】っていう言葉を「良いor悪いである」捉えてしまうと、
ジャッジとか勝ち負けの世界のような感じになってしまうのかもしれないけど、
私の中では優劣も得意不得意も同じ。
そこに勝ち負けとかジャッジというものは、一切含んでないません

私は私で彼女とは別のフィールドにいるので、全くなんとも思ってない。
そこに【勝ち負け】や【ジャッジ】は一切なく、
ただ冷静に比較がある。というだけのことなんです。

比較力を身につけたきっかけ

ちなみに、私のこの優劣をつけずに比較するという感覚は、
学生の頃に学んだ鉛筆デッサンからきていると思います。

デッサンって
「右の球体と左の立方体はどちらが背が高いだろうか?」
「下に敷いてあるものと、花瓶はどちらが固いだろうか?」
と、対象物を見比べていく作業。
ひたすら比較して、描き分けるんです。

そこから学んだことは、様々な技術はもちろんですが、
それ以上に【冷静に目の前にあるものをただただ比べる】
そして【それの特徴をつかむ】ということでした。

その感覚が鍛えられているからなのか、
デッサンも人と人の比較も、私にとっては同じ感覚で、
ただただ「違いがある」というだけなんです。

そこには優劣もなければ、良し悪しもない。
だから、敵うとか敵わないとか、そんなことも考えません。
この感覚が伝わればいいなと以前から思っていたので、
今回は詳しく話してみようと思ったわけです。

人との比較で嫌な気持ちになる理由。

日本人の多くは「人と比べる」ことを嫌います。
なんでそんなに比較を嫌う人が多いんだろうと考えてみたら、
その理由は学生時代の環境にあるかもしれないと感じました。

学校に入ると成績をつけられたり、順番をつけられたりと、
「成績が良い方がいい」「足が速い方がいい」など優劣やジャッジされる。
その狭い世界の中での価値観に影響を受けて、
劣等感や喪失感を感じてしまうからなんじゃないかと。

学生時代に「比べられて嫌だ」と感じた経験をした人ほど、
比較することに嫌悪感を感じる傾向があるのかなという気がしています。

実際、私も会社員を辞めた直後は本当にそんな感じで、
比較したり「誰が優っていて誰が劣っている」という話が
嫌だと感じていた時もあったんですよね。

「人と比べること」と「ジャッジすること」を同じにしない。

ブランディングしていて感じるところなんですが
自分の個性はどこにあるのか?と考えたときに、
人と比べないという選択肢はないんです。

例えば、
「目の前にあるノートAと
50m先に置いてあるノートBどっちが大きいですか?」
って聞かれても、比べないことには分からない。
比べるからこそ、ノートのそれぞれの形状や大きさが分かる。

この世に自分1人しか存在しなかったら、
個性なんてものも存在しない。
自分の個性がなぜ存在するのかというと
【周りの人との違い】から生まれるんです。

だから自分の個性を知るためには、
人と比べる以外に道はないんですよね。

だけど、ブランディングをしていく時に、
「他の人はどうなってるか調べてみましょう」と言うと、
拒絶反応を示す人が多いのも事実。

「ライバルのことは見たくないです」とか
「優劣をつけたいわけではないので、
比較の必要は無いと思う」と言う人がいますが、

あなたとライバルのどっちが優っていて
どっちが劣っているかを決めようっていう話ではなく、
ただ「違いを知るために比べよう」と言ってるだけなんです。

【人と比べる】ことは自分の個性を知ること
勝ち負けをつける【ジャッジする】こととは、
切り分けて考えた方がいいんじゃないかなと思います。

【比較】や【優劣】は避けて通れない。

自分でビジネスをしていくと、
必ず優劣を感じてしまう瞬間はあります。
だけど、そこから目を逸らしていたら、
自分の個性や自分の戦うフィールドがどこなのかは見えてこない。

例えば、目の前にドングリがいっぱい転がっていたとして、
それらをただ比べると「これは丸い」「これは細長くて背が高い」
というようなそれぞれの違いが見つかります。

ただ見ている段階では、そこに優劣はないんです。
みんな違ってみんないい。
「それぞれ個性的で形が違います」っていう感じですよね。

だけど、

テリコ

「この中で一番背の高いドングリを見つけよう」


という一つの条件が加わったら、
どうしたって背の高いドングリ、背の低いドングリが出てきます。

さらに、

テリコ

「アクセサリーを作るには背の高いドングリの方がよりかっこよく作れるから、背の高いどんぐりを選びましょう」

という条件が加わると、もうそこには必然的に優劣が生まれるんですよね。
そのアクセサリーを作るためには、背の高いドングリの方がいいから。
つまり、何かの条件が加わった時、優劣はどうしても発生するわけです。
これは人間の個性でも全く同じ。

でも、【背が高い方が素晴らしい世界】では勝てなくても、
自分が活躍できる世界を選ぶことはできます。
そのために自分の個性を磨いて尖らせて表に出していく、
そのことこそブランディングなんです。

比較から逃げていては、自分の個性は一生見つかりません。
「みんな違ってみんないいから誰とも比較しない。」
なんて言っていると、おそらくずっと見つからないよっていう話です。

比べることから逃げずに冷静に比較することで、
自分という個性、自分らしさ
を見つけていって欲しいなと思います。

いろは講座2023