ブランドの作り方

商品の価値がうまく伝えられないと感じる時の原因と対処法

テリコ

「自分の商品の価値をお客様にうまく伝えられている気がしない」「どうしてもありきたりな言葉になってしまう」…個人事業主さんのそんなお悩みの声がよく聞こえてきます。

陥りがちな4つの原因を把握して、あなたの商品の価値を等身大でお客様に伝える大事なポイントと対処法をお伝えします。

その1:言語化が足りていない

原因の一つ目が、「言語化が足りていないこと」です。
自分で仕事を作ろうとする個人事業主にとって、言語化は避けられません。

なぜならば、あなたの仕事内容や価値は、他人に決めてもらうものではなく、自分で決めて自分で良さを発信して売っていくしか道はないわけです。

例えばコーチングをやってる人だとしたら、あなたの商品の価値は何ですかと聞くと、
“自分の価値観が見つかるようになります”
“目標が明確になって行動しやすくなります”

みたいなことを言う人は多いですが、
コーチングってそもそもそういうものであり、その説明はあなたの商品の説明ではなく、コーチングそのものの説明になってませんか?と思うわけです。

それで「自分のオリジナリティが伝わってる気がしない」なんて…

テリコ

そりゃそうでしょっていう話なんですよ。

もっと分かりやすく言うと、例えば新しいハサミを開発したとして、そのハサミの価値を言語化するときに”紙が切れます”って言ってるようなもの。

クライアントさん

ハサミなんだから当たり前でしょ?

……ってなりますよね。

なので、言語化すべきはそこじゃなくて、自分が人に提供している商品だけが持つ価値は何なのかというところ。

と言っても、ありきたりなワークをしてみたり、片手間で考えて書き出してみたりするぐらいではそこの言語化は到底できないとため、
何日も何ヶ月もかけて、誰かに客観的な視点を入れてもらいなから、掘り下げていく必要があります。

その2:アウトプットが足りない

原因の二つ目は、「アウトプットが足りない」です。
一つ目の原因と似たような感じに聞こえてしまうかもしれませんが、意味合いが異なります。

先ほどご紹介した”言語化”というのは、自分の事業や商品の掘り下げの話。

一方アウトプットとは、他の人との違いを言語化したものを、さらに伝わる形にするためのもので、
この時、アウトプットの量が全然足りていない人が多いなと思います。

例えば、プロのコピーライターさんだとしても、一つのコピーライティングを考えるために、1〜2案しか紙に書かないなんてことはまずありません。
むしろプロの人だからこそ、ありとあらゆる言葉を紙に書き出しています。

プロですらそうなのに、素人の我々が大量の言葉をアウトプットしてもいない段階で、いい言葉が見つからないとか、伝わる言葉が見つからない…とか言ってる場合じゃありません。

ネットなどで検索すれば類語や関連語、連想できる言葉などが大量に発見できます。
使えるものは全て使い、片っ端から言葉をアウトプットし、
その中でどれが自分にフィットするか、どれが自分の言いたいことが伝わりやすそうかを考えていくといいと思います。

その3:商品の名前を付けていない

原因の三つ目は、意外かもしれないけれど、「商品の名前を付けていないこと」です。

名前を聞いただけで全てが伝わるってことはありませんが、何となく”この商品ってこういうものなのかな”って想像がつくような名前が付いているのと付いていないのとでは、伝わり具合が全然違います。

例えば「体験コーチング」など、すごくありきたりな名前をよく見かけますが、それを見ても何も感じないし、記憶にも残らないというか…。

私が主催している講座でも「右脳派SEO講座です」という名前を伝えてから説明をするのと、
「SEO施策のための講座です」と伝えてから説明をするのとでは、相手の反応が大きく違いますし、
来てくれる人の層まで変わります。

なので、そのサービスの雰囲気や特徴を表す名前をつけることが大事だなと思います。

その4:全ての人に伝えようとしている

原因の四つ目は「全ての人に伝えようとしている」ことです。

一例を挙げると、ブラプロの受講生で、自分の商品を人に伝えるのがすごく苦手だという方がいました。
原因は、全ての人に伝わるように翻訳して伝えようとしてしまっていたということでした。

確かに、その方が遠慮せず全力で自分の専門用語をワーッと喋ったら、確かに相手には伝わりづらいんです。
それゆえ買ってもらえないという経験を何度もしてきたので、言葉を平らに均して喋ろうとする癖がついたんですよね。

けれど、全ての人に伝えようと言葉を平坦にすると、一般的なものに聞こえてしまい、それはそれで魅力が伝わりません。

マスメディアだったら、全ての人に伝わる言葉にする必要があるんだけど、そもそも我々個人事業主が商品を届けられる相手というのは人数が少なくて、ニッチです。

だから全ての人に伝えようとはせず、伝えたい人に伝わる最小限の辺担さにし、自分の言葉を残すことも忘れずに。

「商品の価値をうまく伝える」ために

最後に、商品の価値を伝える上で、勘違いして欲しくない大事なことがあります。

商品の価値を伝えるというのは、商品が持っている価値以上に、盛ることではありません。

既に出来上がっている商品に対して、商品そのものの価値を上げるような伝え方っていうのは、そもそもないよ!と私は思います。

大事なのは、来てくれるお客様に対して正しく等身大で伝えるということ。
期待値は下げてもダメだし、上げすぎてもダメです。

等身大で伝えるためにも、

  • 自分自身の中で商品の価値は何か掘り下げて言語化する
  • 他者との差別化ポイントをたくさんアウトプットして伝わる言葉にする
  • 商品のイメージが伝わる名前をつける
  • 全ての人に伝えようとしない

という4つの対処法を実践してみてもらえるといいんじゃないかなと思います。

いろは講座2023