独立して何年も経つと、「損する体質」というものが明確に存在するなぁと感じるようになりました。
実際、私自身も会社員時代や独立したばかりの頃は、ゴリゴリの「損する体質」だったんです。
でも大丈夫。この体質は改善できます。
今回は、損する体質の正体と、その改善方法についてお話しします。
損する体質の正体とは?
損する体質って何かというと、ズバリ「損得感情で動く」ということです。
不思議ですよね。損得勘定で動くっていうのは、損するのか得するのかを考えて、できるだけ得をしたいと思う思考のはずなのに、損得勘定で動くと漏れなく損をするんです。
なぜ損得感情で動くと損をするのか
損得感情で動くと、以下の3つが狭くなってしまいます:
- 得を受け取る器
- 得を受け取れる期間
- 得を受け取る種類や内容
損得感情で動く人は何か行動を起こす時に「これ大丈夫かな、損かな得かな…」ってところをチェックしてます。
そして行動してみた後も、その結果がどう出るか?というのを細かくチェックしています。
例えば講座を受けたら「早く売り上げにつながらないかな」
例えば何かを買ったら「元がとれるくらいの性能かな」
例えば誰かを手伝ったら「今度私が困ったら手伝ってくれるかな」という具合に。
リターンを早く求めるし、そのリターンの内容も、売り上げ・性能・見返り…のように、自分で限定してしまう。
そうなってしまうと、どうしても視野が狭くなり、長期的に見た時のリターンや、自分の想像外のリターンを受け取りづらくなってしまうんです。
会社員的思考の落とし穴
なぜそうなるかというと、日本人の多くは、損得感情ベースのやり取りに慣れちゃってるんです。
特に時給で働くアルバイトは分かりやすくて、今日何時間働いたからいくらのお給料がもらえる。というのが明確ですよね。
これって絶対損しないし、契約も最初から決まってる。
会社員も同じで、1ヶ月働いたらいくらのお給料っていうのが分かりやすい。
でも個人事業主になると、この感覚だとかなりキツくなります。
個人事業主は、例えば発信ひとつ取っても、丸一日かけて作ったからその分のフォロワーが集まるかというとそんなことはないですよね。
たとえ成果としては薄くても、頑張りを評価してくれる上司のような存在もいません。
だからもっと長く広く考えて、今出したリソース(時間・労力・お金)に対して、戻ってくるのは数年後かもしれないし、想像の範疇を超えた何かかもしれないと構える必要があるんです。
個人事業主が受け取れるものは「お金」だけじゃない
けれど、お金やフォロワー数みたいな目に見える数字があると、どうしてもそこに意識が行ってしまいがち。
でも、お金って一番最後の結果でしかないし、フォロワー数を増やしてもそれがイコールお金になるわけじゃないですよね。
だから個人事業主が受け取れるものに意識を向けたい。
- 人脈
- 優しさ
- 感性を育てる機会
- 経験や学び
- 信頼関係
こういった目に見えなかったり、今すぐには返ってこないものをキャッチできる器がないと、「あー損した」っていう働き方になっちゃうんです。
ちなみに、お金以外の得をきちんと受け取れるようになると、結果としてお金はついてくるんですよ。自己啓発みたいですけど、本当にそうです。
損する体質の改善方法【3つのポイント】
1. 大きな「めぐり」を意識する
損得感情のある人は無意識に、自分が出したリソースを、まっすぐストレートに還元してほしいと思ってしまいます。
けれど、戻ってくるのはストレートではなく、巡り巡って…なんだと捉えてください。
例えば今出したリソースは、Aさんに対して出したけれど、Aさんから戻ってくるんじゃなくて、AさんがBさんという人を紹介してくれて、それで戻ってくるかもしれない。
いろんなルートがあるし、返ってくるものもいろんな形がある。
今私が出したリソースは、必ず帰ってきます。直接的に戻ってこなくても気にしない。
「金は天下の回りもの」です。本当にこれ。この感覚で過ごしてみてください。
2. 戻ってきたら「超ラッキー」だと思う
何かが戻ってきたなと感じたら、「これだけ出したんだから当然だよね」と思うのではなく、「超ラッキー!」って思えるといいですね。
もし戻ってきたら
- 「マジですか?戻ってきた!」
- 「うわ、超ラッキー」
- 「嬉しい、ありがとうございます!」
こんな風になれると、感謝が湧いてきます。それがとても大切なんです。
3. そもそも楽しくないことはしない
「損したな」って思う時って、大抵やりたくないけどやったとか、気が乗らないけど参加したとか、そういう時が多いと思うんです。
例えば異業種交流会。損得勘定の権化みたいなものですが、直接的な仕事のやり取りを期待して行っても、大抵はよく分からない名刺をいっぱいもらって、「疲れた、損した」みたいな気持ちになりがちですよね。
誰かとの繋がりや人脈を作りたいって思っても、その作りに行く先は楽しそうだなって思うところじゃないと行っちゃダメです。
楽しい場所であれば、何かが戻ってくる戻ってこないはさておき、「今日楽しかったな」って思えるじゃないですか。
この感覚に達するまでの私の道のり
私も会社員の時は損得感情ゴリゴリだったので、この感覚に達するまでは時間がかかりました。独立してから何年かかったかな…心からそう思えるようになってきたのは、もしかするとここ1、2年かもしれません。
でも本当にこの感覚になってくると、むしろ損が何もないとか、全部お得みたいな感覚で生きられるようになります。
全部得、全部ラッキー、全部ありがたいっていう風に過ごして、ご機嫌に暮らしていると、それがしっかりと収入につながっていってるんです。
まとめ:ギブギブギブで生きていこう
学生時代のアルバイトから始まって、自分が出したリソースの対価はすぐに戻ってくるというやり方にみんな慣れてるので、いきなりこの境地にたどり着くのは難しいかもしれません。
でも、今回お話しした3つのポイントを意識してみて、なるべく損得感情を手放してください。
気にしない。とにかくギブする、ギブギブギブで生きていくと、損する体質は必ず改善できます。
少しずつでいいので、試してみてくださいね。
