干し椎茸の戻し汁(エッセイ)

子供という未知の生き物への果てなき嫉妬。

私は結婚もしていないし子供もいない。

アラサーならまだしもアラフォーにもなると周囲の友人は8割近くお母さんになっており、
どんどん子供一色になっていく話題に正直ついていけなくて
ぼーっとしてしまうことも多々あるけど、
じゃあ自分は子供が欲しいのか?と聞かれると、
「よくわかんない」が正直なところだったりする。

だって産んだことも育てたこともないから。

欲しくて仕方ない人に比べると、
きっと母性本能?的なものが弱めなのかな〜とか、
子供見て無条件に「可愛い〜〜〜💕」って なれない自分に気づいては、
ならば周囲と違うからと焦らんでも良い。と達観してしまってるので、
さして焦ることもなければ、子供がいる人に嫉妬したり羨ましく思ったりも皆無。

友人が子を可愛がっている姿を見れば、
幸せなんだね✨良きかな良きかな😊と 心の底から祝福できる。

そんな私なんだけれども、 唯一、子供及び子供がいる人の様を眺めていて、
これは嫉妬の感情だ…!と感じる時がある。

それは、子供の作品を見た時。

子供の作品ほどクリエイティブなものはない。
型が無くて隙だらけで 計算され尽くして作られた私の作品とは雲泥の差。

危なっかしいのに、そのアンコートローラブルな余白部分に味が出る。

もう私には作れない作品。

これを見ると、うぅぅぅぅぅらやましぃぃぃぃ!!!! となるし、
こんな素晴らしき作品を
「ママにあげる〜❤️」とか 「ママを描いたよ〜❤️」とかいって渡されると思うと
………ママも羨ましい!!!😭

先日、彼がその【子供】という生き物からの プレゼントを持ち帰ってきた。

彼が隊長を務める「子供登山部」の 部員である小学生男子が、
誕生日プレゼントにと作ってくれた版画だそうだ。

見た瞬間、腹の底から湧き上がってくる嫉妬の感情。
シンプルなのに彼という人間をモチーフにしているのが明確にわかる。
山登りをすることがとても楽しいのだという そのシーンの気持ちまで伝わってくる。

さらにはiPadでは作れないかすれや不安定なラインのオンパレード!
もちろん自然に発生した不安定さなのでいやらしさも無い。
(デジタルでこれ作ろうとするとどこか機械的でいやらしい感じになるし、恐ろしく手間暇もかかる)

こんな素晴らしき作品を利益度外視で作れるなんて…! 羨ましい!!!

そしてこんな素晴らしき作品をいただけるほど
子供達に愛されている彼……羨ましすぎて……憎い!!!

「これ…!すごいよ!すごいいいよ!めちゃくちゃいい!」

相手(小学生男子)が理屈じゃ無いところからの
クリティカルヒットをかましてきたものだから
私ももはや理屈でどうこう言う語彙力を失い、ただただ手放しで絶賛。
心の中ではスタンディングオベーション。

そして果てなき嫉妬の感情。

「自分は子供が欲しいんだろうか?」何年考え続けてもよくわからないし、
頭で考えている時点でなんか違うんだろうと思っていたし、今も思ってるところある。

だけど、こんなにクリエイティブな存在が、毎日近くにいる生活だったら…?

そう考えると急激に答えが出る。 子供と暮らしたいぞ…!天国みたいじゃないか…!

しかしながら自分の子でない子供と一緒に暮らすのは、
なかなか見たことないしハードル高い。

ならば……?
(実際はそう甘くないのも見聞きしているけど、未経験者の戯言なので聞き流してください)

そんな風に思わせるたった一枚の版画。
やっぱり子供には敵わない。
そしてずっと敵わずに眺めていたい自分もいる。

ABOUT ME
グループ相談会120分×2回グループオンライン
クロハテリハ
ブランドエディター・グラフィックデザイナーです。 2016年にフリー転身。主に個人事業主のビジュアルを含めたブランド作りのお手伝いしてます。人の【変】な部分が大好物。普通の人なんて一人もいないし、みんな自分が変だって気付けばいいのにと思ってます。ウイスキー好きさんも大歓迎。
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