2025年夏頃を目指して、新しい講座を開設しようと試行錯誤中です。
その過程を公開すれば、誰かのお役に立てるのかも?ということで今日は【新講座開設への道Vol.3】です。
前回の記事はこちら↓

正解を知らないのだから進むしかない。
ひとまず「2017年の私」を(仮)のターゲットとして、伝えたいメッセージが(仮)で決まった。
ちなみに「2017年の私」はどんな状況だったのかというと、こんな感じ。
- 会社員歴=デザイナー歴10年を経ての独立。
- 経験した会社は4社。もう転職はしたくないしできないと思っている。
- フリーでやっていける自信は全くない。怖い。でも会社員は続けられない。
- デザインスキルさえあればなんとかなる気がしてる。
- 諸先輩方のような足で稼ぐ営業はできる気がしない。
- リアルな人間関係に苦手意識があり、できればSNSだけで集客したい。
- 起業なんてたいそうなことをする気はなく、ただフリーランスになりたい。
- いくら稼げばいいのか?など、具体策は全くわかっていない。
- SNSで集客してる人がいるらしいということは知っている。
この段階では全てが(仮)。この段階で「これで合ってるだろうか?」と悩んで立ち止まってしまう人もいるけれど、止まったところで誰も正解を知らないのだから判断のしようがない。
だったらもうこれを一旦合っていると仮定してそのまま進むことにする。
「伝えること」と「伝えないこと」
あの頃の私にまず必要だったのは、あなたはサーカスでよくよく芸を仕込まれた真面目なライオンちゃんなのよ。と気付かせること。
そして、まずあなたが飛び出したサバンナ(個人事業という働き方)はどんな構造になっていて、そこを生き抜くためにまずどんなことを知っておかなくてはいけないのか。言いたいことは山ほどある。
けれどここで、伝えられることを全て伝えようとするのは良くない。
物事には受け取りやすいタイミングというものがあって、例えばカレーを食べたことのない人に対して、スパイスの種類、効能、扱い方〜調理方法〜味の種類まで、
一気に教えてもなんの想像もつかなくて、聞いたそばから記憶は薄れていってしまう。
けれど、まず出来上がったカレーを食べてもらって、次に個々のスパイスを嗅いでもらい…と段階を踏んで体感を伴ってもらえれば、理解度は格段に増す。
つまりは「今伝えること」と同時に「今は伝えないこと」も考えないといけない。
拡散と収束。
「今伝えること」と「今は伝えないこと」の二つを考えるにあたり、どちらがより考えづらいかというと「今は伝えないこと」の方。
あるものを決めるのは簡単だけど、ないものを決めるのって想像力が及びにくいから。
そこでまず私がやったことは【伝えたいことの棚卸し】つまりは、とにかく一旦全部出す。ということ。
アイディアを出す時は「拡散」と「収束」を繰り返す。そのためまずは拡散作業。
方法は色々あるし、それぞれに合うやり方もあるだろうけど、私の場合「拡散」の作業はとにかく広くやりたい。自由度が欲しい。物理的な制限は、心理的な制限にもつながるから。
そこでまずやったのが100均で大きな画用紙を買うこと。
見渡すと見えてくるものがある。
画用紙をダイニングテーブルの上に広げたら、真ん中に「新講座」と書く。あとは片っ端から伝えたいことを書き出していく。
マインドマップに近いのかもしれないけれど、私の場合はそこにイラストが入ったり、急に思いついたことが書き足されたりするので、全てが芋づる式とは限らない。
朝起きて、画用紙に向かって書きたいだけ書いて、一旦寝かす…そんな作業をすること3日間くらい。
画用紙一面に伝えたいことを出し切れたな!と思うところでストップ。

今度は全体を俯瞰して眺めてみる。
すると、これとこれは同じカテゴリーの話だなぁと思うものが浮かび上がって見えてくるので、カテゴライズして、伝えたい順に番号をつけていく。
すると、大きく分けてこの講座はこんなカテゴリー(仮)になりそう。
- 前提の説明(サーカスのライオンだよ)
- 個人事業の考え方(原理原則)
- 人と繋がりを作っていく方法(集客手段)
- セルフマネジメント(マインドセット)
- 個人事業主としての生活(スケジューリング・習慣化)
- 自分の個性をビジネスにする考え方(事業の構築方法)
テンションのまま進むと道を見失う。
ここで一旦「おぉ〜いい感じじゃ〜ん。」となる。
そう、拡散の作業はとても楽しい。それに、自分発信のことばかり考えればいいのが楽で、しかもたくさん出すと達成感もある。
で、やりがちなのが、これを全て詰め込んだ最高の講座にしちゃうぞ☆と謎のテンションのまま走り切ってしまうこと。
拡散と収束の【収束】がどこかへぶっ飛んでしまい、全ては(仮)だったことも忘れてしまう人を多々見てきたし、その後の失敗も知っている。
……はずなのに、御多分に洩れず私も「いいじゃ〜ん!」のまま突っ走り、本来であれば一番最後に決まればいいはずの「ネーミング」をなぜか考えだしてしまった。
個人事業主にとって厄介なのは、良くも悪くも気持ちがググッと入った時のテンションなのかもしれない。
ドーンと落ち込む時も、パァ〜っと明るくなる時も、等しく客観視が失われるんだからいけない。(つづく)
