Webマーケティング

買いたいのに躊躇う時、人はお金を出す大義名分が欲しい。

前提のお話。SnowManにハマってます。

唐突な話にはなりますが、2023年の夏頃からでしょうか…SnowManにどハマりしています。

わたくし、人生でアイドルにハマることは絶対にない!と思っていたくらいでして、初めはスノーマンというグループの存在すら知りませんでした。
とはいえ天下のスタートエンターテイメント(以下スタエン)さんですからね。ある程度はグループ名くらいは把握してるつもりだったんですけど、SnowManに関しては、ごめんなさい、マジでだれ?状態からのスタート。

けれど今では、大量に提供されるコンテンツの波に飲まれ、気がつけば3年間もハマり続けています。
今日はそんなSnowManのプロモーションを見ていて思った「人って、お金を払う理由が欲しいんだなぁ」という話を。

CDの初回盤購入特典がまさかの…

先日SnowManが新曲をリリースしたんですが、トリプルA面という形態でした。
3曲がどれもドラマや映画のタイアップ付だったからでしょうね。「全部イチオシですよ!」という扱いで、トリプルA面シングルという扱いに。

で、今回着目したいのは「CDの特典」

スタエンさんは、毎回CDを3形態(初回盤A、初回盤B、通常盤)で出すことで有名でして、コアファンは当然のごとく3形態全て購入します。
なんでかというと、それぞれに特典が違うんです。

今回に関しては
初回A盤→特別映像付きのDVD①+フォトカード
初回B盤→特別映像付きのDVD②+ステッカー
通常盤→カップリング曲+ロゴ入り【箸】

え………箸???

箸が引き起こす謎のムーブメント

オタクたちはあっという間に盛り上がりました。
「なんでそんなものを…?」と一斉にツッコミを入れましたけど、ここからが面白い話。

箸が特典としてついた途端に、通常盤のCDを買い足すファンが続出したんです。

結果、タワーレコードや楽天などで品切れが続出しました。直筆サインや豪華な特典なんかがつくわけでもないのに、たかが箸をつけただけでなぜこんなに売れるか…わかります?

理由1:大喜利が始まった

一つ目の理由はXやThreadsで始まった大喜利大会。

「特典が箸ってなんやねん!?」というツッコミと共に、
「今回は初回A盤、B盤と…箸盤だね。」
「みんなは箸何膳買う?うちは家族分で5膳!」
「箸買うとCDついてくるって聞いたけど、本当?」
「SnowManて世界一箸を売るアイドルなんじゃない?」

もはや話題はCDよりも箸一色。

ちなみに何で特典が箸なのかというと、映画サカモトデイズの主題歌が収録されており、主人公のサカモトがいつもカップ麺を食べているから、そこからの…箸。

という理由で、そもそも無理やり勘満載。だからこそいじり甲斐があり話題が沸騰した。

理由2:箸なんて何膳あってもええ

大喜利大会でSNSが大いに沸く中でこんな声が。
「CDは何枚も要らないけど箸はねぇ、無いと食べれないし、必要経費だし…買っていいよね?」

耳はみんな1セットしかないし、何枚も同時に使う機会もないし「使いもしないCDを何枚も持つのは…」というある種の後ろめたさが芽生える。
けれど、何枚か購入して推しを押し上げたい気持ちもある。(Jオタク特有かも?)

買いたい動機はあるけれど、買う!と踏み切るまでの障壁に悩む…という感情は消費者心理としては当たり前にあること。
今回の場合は「CD何枚も持ってても使えないし…」というのがあったわけです。

それに対し「箸」という形の特典が付いたことで、無理やりながらも大義名分ができ、障壁が取っ払われちゃったんですよね。

お金払うからには大義名分が欲しい

例えば仕事につながる投資の場合と、自分へのご褒美では、お金を使う感覚も変わってきます。
趣味のための勉強にお金を出すのと、ビジネスのための勉強にお金を出すのでも、感覚が全然異なるものです。

「ビジネスのためだから将来的に回収できるだろう」という大義名分があると、気持ちよくお金が出せる。
「子供の将来のために必要な経験だ」という大義名分があれば、多少頑張ってでも出せてしまう。

けれど、ただ自分一人が楽しい趣味のためだとしたら…?
同じ金額を使うとしても緊張感が芽生え、それが購入へ至らない障壁となってしまう。

結局、人は「美味しい理由」や「大義名分」がないとお金を出しにくいんです。
だからこそ、販売する側はその点について理解し、先回りして伝えることが求められるわけです。

買う理由も大事だけど、買わない理由も実は大事

今回のSnowManのCD特典、果たして運営側がそこまで計算ずくで仕掛けたかというと、そこは怪しいなと思います。笑

でも結果として、障壁を取り除き、大義名分を与え、話題が盛り上がり買うための気持ちも作ることができた。
マーケティング的にはこれ以上ないほど費用対効果の高い施策となったわけです。

みなさんの商品はどうでしょう?
「買った方がいい理由」についてはみんな一生懸命考えるけれど、「買うための障壁」については、見逃しがちではないでしょうか?

申し込みまでの導線が複雑、支払方法がめんどくさい、楽しそうだけど効果がわからない…などなど、買いたいのに買えない理由がある場合は、それを取り除くだけでも一気に変わることがあります。

ちなみに私は「通常盤は買わなくていいかな〜」と思っていたのに…まんまと買いました。
箸が欲しかったかというとそうでもないんだけど…大喜利に参加した身としては、思い出に箸も欲しくなっちゃってさ。笑

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クロハテリハ
ブランドエディター・グラフィックデザイナーです。 2016年にフリー転身。主に個人事業主のビジュアルを含めたブランド作りのお手伝いしてます。人の【変】な部分が大好物。普通の人なんて一人もいないし、みんな自分が変だって気付けばいいのにと思ってます。ウイスキー好きさんも大歓迎。
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